放送局業務に特化したダッシュボードで番組改善！番組企画や検証に視聴データを活用！

― 田中様が所属する部署と担当業務、役割を教えてください。
 

私は約一年半前から、編成局編成部に所属しています。放送する番組 ・時間がふさわしいかどうか、自社制作番組を中心にどの時間帯・どの枠に放送するのが適しているか、またローカルゾーンの中でどの枠に置くのがいいか…などを考えることが主な仕事です。

それとは別に、個別に自社制作番組を担当していて、それらの番組視聴率の分析業務も兼任しています。以前は、東京支社や本社の業務推進部に所属しており、営業系の中でもスポットデスクが長かったです。当時は、視聴データよりマーケティングデータをよく見ていました。
 
 
― レグザ視聴データを導入される前の課題や導入に至った背景を教えてください。
 
 
背景として、ちょうどレグザ視聴データを導入する時に、地域の情報を扱ったゴールデンタイム (19時-22時) の新番組をやることが社内の内々で決まっていました。そこで、今まで通りのデモグラ (性別・年齢) だけの分析でいいのか、新しい角度で分析していく必要があるのではないか、という話になっていったのです。

『データに基づけば、今までなんとなく勘や経験でやっていたことが、多少はデータの裏打ちがあってフィードバックできるものになるはず。』それが狙いとしてありまして、社内でもすんなり導入が決まりました。
 
 
― レグザ視聴データを知ったきっかけについて教えてください。
 

 

私が編成局に来る前から何回かご説明いただきながらも、当時は導入を見送らせてもらっていましたよね。今回導入に至った決め手は、２つあると思います。

１つ目は、テレビ視聴に関するデータサービスの数がすごく増えており、それと共にデータ分析がとても大切であるという業界の雰囲気の変化がありました。

 

２つ目は、すでに導入している放送局の協力でご説明いただいた時に、実際のデータ活用による成功事例を聞き、弊社での具体的な活用イメージがはっきり見えたことです。おかげで、すごく社内でも説明しやすく、導入を決めることができました。
 
 
― 説明を受けた際に、特に印象的だった他社の活用事例を教えてください。
 

以前から噂には聞いていた市区町村単位で可視化された視聴データを初めて見たのですが、こんなにもちゃんと出るんだ！と驚きました。自社制作番組の内容が地元の情報番組だったこともあり、いいよね！と思ったというよりも、ないとやばいよね！という感覚を持ちました。とてもタイミングが良かったと思います。
 

― 導入後、実際にどのように活用されていますか？
 
 
色々なデータが放送局の業務視点でダッシュボード化されていますが、特に私がよく使っているメニューが3つあります。1つ目は市区町村単位データ、2つ目は視聴者流出入データ、3つ目は異なる番組同士で視聴者の重複を見るデータです。

「市区町村単位データ」では、特番を入れた際にどのエリアの数字が動くか、番組内で取り上げた市区町村でちゃんと見てもらえたか、このエリアの住人はどういうテイストの番組が好きなのか、といったことを分析しています。
市区町村単位まで見ていくと、エリアでの反応の違いがすごくわかりやすく出るので、レギュラー番組の制作チームに毎週フィードバックしています。

「視聴者流出入データ」では、長尺番組で視聴者の流入タイミングを逃さないように勝負する瞬間を見極めて、そこに一番強いネタを置くなど、ダッシュボードのグラフを制作サイドと共有して番組作りに活かしています。

「番組視聴者の重複データ」は、広報担当者や番組担当者が最適な番宣CM枠を検討するために使っています。
私はターゲット別にデータを見ていて、例えばF2 (女性 35-49歳) を取りたいので、担当番組のF2視聴者がこの辺りの他番組をよく見ているのでそこに番宣を入れてほしい、と広報担当者に伝えています。

また、いわゆる視聴率の結果が自分の感覚とずれていた場合に、レグザデータではどうなっているのかということを、他のメニューを使って検証していたりもします。
 
― データがあっても分析する人・時間がないというお客様がいらっしゃいますが、データ活用において田中様が工夫されていることを教えてください。
 

 

まずは触らないと何も始まらないと考えていますので、基本的に毎週、できれば毎日触ることを自分に課して意識しています。また、レギュラー番組があるときは、制作サイドと一緒にデータを共有することをミッションにしています。
 

分析業務の中に組み入れてタスク化することで、毎週放送後に強制的に触ることになりますし、それを制作サイドと共有するという業務のラインを組み立てて、ルーチン化してしまうのです。そうすれば、自動的に触りますし、回を重ねていうくうちにノウハウも溜まっていき、分析の精度が上がってくるかなと考えています。

現時点では、自分以外にもう一人データを触るのが好きな人がいて、二人でよく触っています。本当は他の番組担当にも広げていければいいと思うのですが、まだそこまで至っていないのが現状です。
 

 
― レグザ視聴データの導入効果を感じていることがあれば教えてください。
 
 
今までは基本的に、デモグラ (性別・年齢) 属性だけでデータ分析をしていたので、導入後、市区町村レベルまで可視化できたり、流出入が見えたりすることで、分析の解像度が格段に上がっていると思います。

また、従来のデータ分析では調査サンプル数が少なくて1票の重みが強くなってしまうことから、極端に数字が良く出たり、悪く出たりすることがありました。
このような時にレグザデータも合わせて見ることで、実際には普段の視聴者数と差がないから番組の中身が悪いわけではないということを確認し、制作サイドに伝えることができるようになりました。
 
 
― 今後、レグザ視聴データサービスに期待することがあれば教えてください。
 
 
いわゆる視聴率を上げるためにどうすれば良いのか、それを見つけるツールだと思ってはいるのですが、どうすれば見つかるのか、まだ悩んでいます。様々な角度で視聴実態がわかるレグザデータが、視聴率とどんな因果関係にあるのか、見つかるといいと思っています。

今は編成と制作での活用に留まっていますが、視聴データ活用を社内で広く啓蒙するためにも、今後は営業での活用をサポートして頂きたいです。

また、従来データではできなかった効果検証の課題がありますので、レグザデータで分析を支援していただけるとありがたいと思っています。
 

 

テレビ愛知様は放送局向け視聴データダッシュボード 「TimeOn Analytics Online」 を導入され、従来データでは可視化されなかった視聴行動を分析、編成・制作の業務に活かされていることをお聞きできました。
当社サービスを放送局様が日々の業務に取り入れ、番組作りに役立てていただけていることをサービス提供者として大変嬉しく思います。
また、今後の展望としてお聞きした視聴データを営業で活用する事例も多くございますので、引き続き活用をサポートすることで、テレビ愛知様の発展に力添えさせて頂きたく存じます。

このたびは、インタビューへのご協力をありがとうございました。

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